リブラリウスと日々の記録(はてな版)

研究とかイベント運営とかの記録を淡々と。

『情報の科学と技術』に掲載された共著論文の舞台裏。

ご無沙汰です。

最近イベントに足を運んでいなかったり,イベントに参加したとしても裏方さんだったりして,あんまりきちんとネタがありませんでした。あまつさえ,私的なネタでお茶を濁す日々。このまま放置するのも悔しいので,最近出た共著論文の舞台裏でも。共著者はまあ許してくれるだろう(←きちんと許諾はとりました)と思って,書き出してみます。おそらくあと1年後では忘れてしまっている部分も多いでしょうから。たぶん,需要がない方にはとことん需要がないですが,みたい方は続きからどうぞ。


きっかけは,どちらから言い出したんだっけ…と思いログをあさってみると,2010年の9月21日(火),共著者からのネタ振りがきっかけだった模様です。

(ってここまで書いたら特定されるやんってツッコミが飛びそうだな…)

その後,まんまとホイホイされてリプライしていたのは私です。



そこからネタ出しが始まって,9月30日ぐらいには第一案を共著者に投げていたようです。忙しいときの逃避行動ですね,たぶん。

10月1日から10日間ほどお互いのSPAMフィルタに捕まってメールが行方不明になっているなどの笑えない状況が起こっていましたが,10月25日にはほぼ内容が確定し,dropboxの共有フォルダを作っています。

その後,1週間ぐらいウェイトがあった期間もあったのですが,ほぼそれ以外は2日間隔のペースで資料をやりとりして,11月15日に決行日が確定しています。

ちなみに,ほとんどがオンラインベース(TwitterDropboxとメール)でやりとりしてしまっていて,電話かけて打ち合わせたのは1回だけだったかと記憶しています。ちなみに直接会ってミーティングすることなんてもちろんありませんでした。新しいスタイルだなあと自分で悦に入っていたかは今となっては不明です(そんなことしている余裕もなかったというのが正解でしょうけれど)

なお,最初に共著者が作ったTwitterについてのレジュメが魅力的だったので,パクって他の講習会用にアレンジしたのも良い思い出です(ごめんね)。


11月末から12月頭で授業を実践を行いまして,2回目の授業でREASの評価を行いました。余りに評価が良すぎて,こまったな使えないじゃん…とお互いに言っていたのを覚えています。今考えても勢いがあったなあと思うのは,この2回目の授業ターンが終わる前に,どっかに投稿しましょうっていってたことですね。すごいや。

そんなわけで実践が終了後,即,報告書兼論文を書き始めました。ちょうど大学の別の授業アンケートを使って書いていた研究ノートへの査読が返ってきていたので,そこでもらったコメントを微妙に反映させていたりします。ただ主観的に書くのではなく,別の内容とはいえ,似たような内容の査読を元に原稿を書けたというのはかなりラッキーだったと後から考えても思います。
(なお,この研究ノートのエントリーは実践のネタ振りが始まる前ですから,まあ不思議な縁を感じますね。)


このまま原稿は年越しをします。その後,2週間単位でコメントのやりとりをしあって,2月末頃に今回投稿する先の規程を確認していたようです。その後,原稿の区分とかを確認した後,5月13日に原稿を投稿しています。その後,6月3日にはコメントが返ってきています。某論文でもっと待たされた経験があるので,早いな−と思ってビックリした記憶があります。

スピードに乗ったまま作業は進み,共著者と打ち合わせ後,6月9日には回答書が完成,6月23日には受理の連絡を頂きました。投稿してから40日,私の中では一番早い査読付き論文になりました(「主として共著者がとめていなければ掲載まで一ヶ月を切っていたに違いない」と共著者は言っていましたが,たぶんあなたがいなければ私は1年以上止めていることでしょう。詳細は下から3段落目で。)。

査読の感想は余り公開する類のことではありませんが,かなり詳細な点まで検討して頂き,原稿のクオリティが1段階も,2段階も上がったと言うことだけは申し上げておきたいと思います。感謝。

というわけで,『情報の科学と技術』2011年9月号に無事掲載された次第です。東京大学リポジトリに載せても良いよーと編集部の方から連絡があったので,リポジトリにも登録してみました。おかげで無料でフルテキストが読めるようになっています。興味のある方は次のリンクからご覧下さい。リンク: Twitterを用いた大学間授業実践


言い出してから約1年の間に論文までたどり着けています。他の論文もこうあるべきだなあと思います。ここまで書いている論文は寝かせっぷりがひどいので。博士論文と関係のある4本目の投稿論文は2008年9月に書き始めたとの記録がありますので,ドンだけ時間がかかっているのか明確ですね(泣)。ちなみに,この4本目は最近投稿したのですが,掲載されるのはいつなのかしら(遠い目)。

最後になりましたが,私の共著者はとっても面白いプロジェクトのきっかけを作ってくれました。そしてイージーミスをたくさんやらかす私を見捨てず,最後までつきあってくれました。本当に嬉しかったです。また今度も面白いことやりましょう。多謝。

おしまい。