リブラリウスと日々の記録(はてな版)

研究とかイベント運営とかの記録を淡々と。

【8/6実施】「カーリルタッチ!」を使ったオープンキャンパス企画

どうも。今井です。

大学はいよいよ前期末のシーズンになりまして,成績処理や最終試験の作成に追われる時期になりましたが,皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて,7月11日(月)に私の勤務先である白百合女子大学よりプレスリリースが出されました。白百合女子大学の8月6日(土)に行われるオープンキャンパスで,「カーリルタッチ!」を使った特別企画を実施するというものです。

www.u-presscenter.jp

また,カレントアウェアネス-Rでも,取り上げて頂きました。今回ご協力頂いたブレインテックさんのプレスリリース,白百合女子大学オープンキャンパスの公式ページを含め,各種リンクが充実しているので,これからこの話題について調べたい方はカレントアウェアネス-Rさんの記事をオススメします。

図書館利用者向けサービスの「カーリルタッチ!」、大学版が白百合女子大学のオープンキャンパスで活用 | カレントアウェアネス・ポータル

さて,せっかくブログで記事立てをしたので,今回このような企画を行うことになった経緯について少し説明申し上げたいと思います。

この企画は白百合女子大学の学士課程の教育に対する取り組みへ補助金を支出する制度「教育プログラム推進助成」の全面的な支援を頂いて実施しています。

学内教員の私とともに,代表者を務める先生を含めて3名の教員が発起人となって,昨年度から2年間のスケジュールで実施しています。名称は「キャンパス内自然資源教材の組織化ならびに自然資源教材を活用した教育支援プログラムの創造」。概要を一言で言うのはなかなか難しいのですが,環境をテーマに学際的な教育プログラムを構築するというのがキャッチフレーズとしては適切でしょうか。

昨年度末に学内で中間報告のプレゼンテーションを行ったのですが,その時に作ったファイルが全体を知る上ではまとまっていたので,いくつか修正して公開に支障が無い状態にしたpreziのファイルを貼り付けておきます。ご興味・ご関心がある方は是非ご覧頂ければ幸いです。

上記のPreziをご覧頂ければおわかりかと思いますが,今回のプログラムは下記のような取り組みが最初から含まれていました。

ICタグを設置して学生や訪問者が学内および近隣地域のリソースを学習・体験できるオリエンテーリングコースの設置」開発およびその仮想空間化を行う。

カーリルタッチ!」の導入も,ここ2〜3ヶ月で決めたことではなく,プロジェクトの企画書を書いた2年前には既にメンバーの企画書に含まれている事項でした。ブレインテックの皆様とは1回や2回では済まないレベルで何度も打ち合わせをしたはずです。

時間が限られていたのですが,図書館の棚に限らずキャンパスの地点そのものを対象としたタッチタグの試作品は,カーリルの皆様,ブレインテックの皆様のおかげで,無事完成しました。

そうして完成した試作品を元に,中間報告のプレゼンテーションを行いました。このタッチタグはかなりのご好評を頂きました。貴重なご指摘やご意見を頂いた上で,タッチタグについては,2016年度に以下の計画を行うこととしました。

ICタグの本格的整備と,ICタグを活用したツアーの実施

とはいえ,ツアーと言っても単発のイベントに行うよりも,色々な方と一緒にやってみたいという気持ちが強くありましたので, 学内の各部署の方にサンプル品を見て頂きながら,色々ご相談に乗って頂きました。その結果,8月のオープンキャンパスの公式企画としてプレスリリースを出して,大々的に行う運びとなりました。この場を借りて,ご相談に乗って頂き,色々ご手配を頂いた学内の職員の皆様に深く御礼申し上げます。

 残り一ヶ月を切りました現在,学生さんの有志とともにタッチタグの情報充実に励んでおります。学生さんならでは柔軟な発想に刺激を受けながら準備に邁進しております。本当に忙しい中,時間を割いて協力してくださっている有志の学生さんたちについても終了後にちゃんと御礼申し上げるポストを書きたいと思います。

図書館ではなくオープンキャンパス来場者向けのサービスとして「カーリルタッチ!」を使うのは,全国初のケースです。オープンキャンパスというイベントの公式企画として行いますので,高校生ならびに保護者の皆様だけでなく,広く一般の方もお越し頂けるようになっています。そういえば,カーリルの皆様にはこんなクールなパネルを作ってもらっています。

f:id:librarius_I:20160717004911p:plain

これだけを見に来て頂くだけでももちろんOKです。

他にも在学生が公認クラブの活動を実技・実演を交えて発表したり,学食の無料体験会を行うなど,盛りだくさんなオープンキャンパスです。多くの方に来て頂ければ嬉しいです。皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

oc.shirayuri.ac.jp

2016年8月6日(土)は,京王線「仙川」駅より徒歩10分,調布市緑ヶ丘の白百合女子大学でお目にかかりましょう。それではまた。

【PR記事】『日本占領期の学校図書館』ニコ生報告&御礼

どうも。今井です。

本業の教育と研究で目の回るような日が続いています。皆さまいかがお過ごしでしょうか。

さて,先日こちらのブログで単著『日本占領期の学校図書館』についてニコニコ生放送を行う宣言を行いました。宣言倒れになると格好悪いので,実際に6月8日の19:00から放送を行いました。

来場者数:67人 コメント数:25

というこちらの予想を超える多くの方に視聴して頂き,またコメントも頂くことが叶いました。深く深く御礼申し上げます。既にニコニコ生放送タイムシフトは終了しておりますが,YouTubeアーカイブを掲載しておりますので,見逃した方はこちらからどうぞ。

www.youtube.com

放送の中でも取り上げていますが,今回の『日本占領期の学校図書館』は下記の資料とセットで読んで頂けると色々見えてくるものが広がると考えています。

ci.nii.ac.jp

ci.nii.ac.jp

ci.nii.ac.jp
もちろん,私個人のオリジナルな研究ではあるのですが,こうした先行研究がきちんとあってこそ,成り立っています。研究とは「巨人の肩の上にのる」ことであると研究をまとめた今だからこそ痛感しております。

なお,上記放送の中でもしきりに販売のことを気にかけておりました。2日に一度ぐらい,CiNiiやらカーリルやらをいじって,今どこの図書館が所蔵しているのかというのを見て一喜一憂しています。

担当者さんとのやり取りでは順調とのお返事を頂いておりますが,引き続き多くの方に手にとってもらいたいと思います。e-honで購入して頂ければお近くの書店で受け取れますので,ぜひこちらでのご購入をご検討頂ければ幸いです。

www.e-hon.ne.jp

私はAmazon派だという方は下記のリンクからどうぞ。

日本占領期の学校図書館 アメリカ学校図書館導入の歴史

日本占領期の学校図書館 アメリカ学校図書館導入の歴史

 

学術書は一回品切れになってしまうと,手に入れるのが困難になる*1ので,ぜひ手にとっていただき,お買い求め可能な内にお買い上げ頂けると,大変嬉しいです。

引き続きの口コミや宣伝をどうぞよろしくお願いいたします。あるいはブログ等での書評掲載などをお願いできれば幸いです。(このページにリンクで貼らせて頂きます!)

さて,色々仕掛けておいたことが公表できる段階に到達しつつあります。

また来週以降,お知らせ申し上げますので,どうぞよろしくお願いいたします。

*1:先ほどAmazonの方でそれを見越した中古の価格づけを行っている例を見て驚愕しました…

【PR企画】『日本占領期の学校図書館』出版記念のニコニコ生放送をやります。

どうも。今井です。

学会準備をしたり,色々まだ秘密の企画を動かしながら日々過ごしております。皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて,前ポストでお知らせしたように今井の単著『日本占領期の学校図書館』(勉誠出版)がいよいよ発売されました。書店のWebサイトで名前を検索したら自分の作品が出てくるのは,個人的な目標の一つだったので,とても嬉しいです。有り難うございます。

honto.jp

Amazonさんの方でも取り扱いがありまして,こちらは6月10日発売になっております。予約受付中です。

日本占領期の学校図書館 アメリカ学校図書館導入の歴史

日本占領期の学校図書館 アメリカ学校図書館導入の歴史

 

 近所の書店で買うも良し,通販で買っていただくも良しでございます。どうぞよろしくお願いいたします。

さて,色々PRのために,何か変わったことができないかなと考えていたのですが,ちょうどある授業で口を滑らして*1ニコニコ生放送で授業っぽいことが出来たら面白いねと申し上げてしまいました。

授業そのものは難しいかもしれないのですが,あ,ニコニコ生放送で単著のPR企画をやったら面白いかもしれないと思い至りまして,早速下記のように番組枠を確保した次第です。

2016年6月8日(水)19:00より約1時間,出版記念のPR生放送を勤務先の研究室から行いたいと思います。

当日はコメント欄や事前のお便りを頼りにしながら,『日本占領期の学校図書館』の見所や裏話を色々お話しできればと思います。

もし事前のお便りを送ってやっても良いよという優しい方は下記の電子メールまで「ペンネーム」「都道府県名」をお書き添えの上,水曜日の放送開始20分ぐらい前までにメールしていただければ,当日紹介したいと思います。

niconico@librarius.jp 

研究者的には余興というか,ほぼ余計な行為なのですが,たまにはこういう斜め上名PRの仕方もあって良いと思います。最悪の場合は,視聴者数0人のところでひたすら一人語りを1時間という事態も考えられますが,まあ,ふざけすぎず,それでも1時間退屈しないような放送ができればと思います。

とりあえずの方向性は決まっていますが,実際の内容については当日のコメントや小谷を見ながら決めて参りたいと思います。こうご期待。

【2016/06/03 0:01追記】

放送場所の準備風景はこちら。当日はスタッフも出演者も全部1人です。

f:id:librarius_I:20160602200457j:plain

*1:私の人生こんなパターンばかりですが…。

【告知】単著『日本占領期の学校図書館』を出版します。

どうも。今井です。宣伝します。

1.はじめに

私は色々な仕事や立場を頂きながら日々暮らしています。でも「あなたは何者か」と言われれば迷わず研究者と答えます。学校図書館の研究者で,研究分野は学校図書館史です。

私が人前で何かを表現するとき,「学校図書館」だけを論じることはほとんどありません。宮城県の研修会のタイトルは「学校教育が学校図書館とつながるために」というタイトルでした。

宮城県教育委員会で研修会講師を担当します。 - リブラリウスと日々の記録(はてな版)

学校教育における学校図書館の位置づけの話ということを,かつてこのブログに書いたこともあります。

学校図書館に関する雑多メモ(その1) - リブラリウスと日々の記録(はてな版)

もちろん,その時々で視点や見方は変わります。色々な情報をインプットして興味の方向が変わることもあります。それでも「外から学校図書館はどう見えているのか」というテーマは現れては消えを繰り返しています。

「そんなことはどうでも良いではないか」と思われるかもしれません。でも私にとっては「どうでもよい」ことではなく,一番大切にしたいテーマなのです。大学の学部で卒論に取り組んだときから,そのテーマはずっと私の側にいます。

そのテーマにきちんと向き合ったのが,大学院の博士課程でした。そして今の職場に宿題として持ち込んで,博士論文としてまとめました。

2.本題

その博士論文が,本当に色々な人の助けを借りて,単著として出版することになりました。勉誠出版さんから『日本占領期の学校図書館』と言うタイトルで,もう少しで皆さんの手元にお届けすることができます。

bensei.jp

昨日,勉誠出版さんのWebページにも近刊情報として掲載されました。多くの人の助けがなければ,世に出ることすら叶わなかったでしょう。海外の論文の謝辞は1ページを超えて数ページに到達することもあると聞いたことがありますが,もし紙幅が許すならば,どこまでもお名前を挙げつづけたいほどの,感謝の気持ちで一杯です。

ただし単著と言うことは,著作の全ての責任は私にあります。ご批判やご意見は真っ正面から受け止める覚悟です。もちろん出版にあたって準備して参りましたが,正直,足が震えます。怖くないと言えばそれは嘘です。あの箇所はあの分野の専門家にとって十分ではないのではと気にしたり,完膚なきまでに批判されたらちゃんと起き上がれるのかとさえ考えます。

それであっても,私はこの本を皆さんの手元に届けたいのです。私がなぜ「外から学校図書館はどう見えているのか」を気にしているのか,そして私がなぜそれを気にし続けるのか。図書館情報学だけでなく,学校教育学,歴史学といったつながりのある研究者の方,学生さん,色々な方に読んで頂きたいと思うのです。だからこそ書き出しと終わりの文章は,初めましての方に読んでもらうつもりで書きました。ちょっと変かもしれませんが,ぜひお手にとってご覧ください。

表紙は企画通りに行けば,図書館の歴史に興味がある方なら誰しもが知っている「あのアイテム」が背景として使われています。そちらの方もお楽しみに。

3.おわりに

今回の話をTwitterで呟いたところ,多くの方に反応を頂戴することができました。

Facebookでも沢山の反応を頂戴しました。有り難うございます。何よりの喜びです。反応やご質問については,きちんと向き合って回答していくことをお約束申し上げます。

長文失礼いたしました。また何度か宣伝文句を連ねるかもしれませんが,しばらくお付き合いください。

【参加ログ】「司書教諭資格付与科目実践共有の会」(第1回「学校経営と学校図書館」)

どうも。今井です。

大学で教えるようになったのは,博士課程1年目(2005年)からだったかと思うので,かれこれ10年(実際は飛び石状態なので,8〜9年目くらいだと思いますが)は関わっています。司書教諭科目に初めて関わったのは,博士課程3年目からですから,もう8年は教えています。といっても,毎年のようにホットトピックが移り変わるような分野を扱っている以上,ある年に蓄積をしてその内容で2〜3年教えると言うよりは毎年のように部分改訂を繰り返しているので,蓄積らしい蓄積はほとんどありませんが。

さて,そろそろ一週間経ってしまいますので,中村百合子先生の下記のフォーラム「司書教諭資格付与科目実践共有の会」の参加ログを残しておこうと思います。

d.hatena.ne.jp

続きを読む

【お仕事記録】柏市豊四季台講座+司書教諭テキスト執筆

どうも。今井です。

趣味の観劇ブログの方をせっせと更新している間に,お仕事の方でも色々ありました。facebookとかTwitterではチビチビ書いていますが,Blogにまとまっていた方が後で見返しやすいので,短信でまとめておきます。

1.くるるセミナー講師

柏市豊四季台でのくるるセミナー講師(6ページの「大人のための読書会〜新しい本との向き合い方を学ぶ〜」)を担当しています。
参考: http://www.city.kashiwa.lg.jp/soshiki/020300/p026042_d/fil/20151215-p4_7.pdf(6ページに記載があります)

普段は学生さん相手なのですが,今回は様々な世代の方が参加されております。毎週水曜日の午後,4回シリーズです。既に2回目までが終了しておりますが,教えている側も色々な発見がある講座です。私は脱線が大好きなのですが,それは(学生さんの前でもそうですが)避けた方が良いとか,話すスピードはゆっくりが良いとかという当たり前のノウハウに気づくだけでなく,「〜はどうしてこうなっているのか」など本質を考え直す話題まで,それこそ幅広い発見があります。

来週からは私の信頼している実践者の方に登場してもらう予定ですので,今から楽しみです。

2.司書教諭テキスト執筆

樹村房さんの司書教諭テキストシリーズ『学校図書館メディアの構成』の新版で第12章から第14章の執筆を担当しました。この章はいわゆる目録、分類件名の演習部分に相当します。

f:id:librarius_I:20160218092825j:plain
個人的には学部時代の指導教員だった朝比奈先生の監修、そして学部で最初に司書課程の授業でお世話になった小田先生と名前を並べられることに、格段の喜びを感じております。テキストの内容は旧版を踏まえつつ,NDC10への対応を計り(といっても司書教諭なので大々的には影響はなかったので)若干の修正を加えました。あと,最新の動向としてメタデータの話を少しだけ触れております。

書店でお見かけの際には,是非お手にとってご覧頂ければ(そして購入していただければ)幸いです。

www.hanmoto.com

上記の記事には載せられませんでしたが,4月ごろにもう一つ大きなお知らせができる見込みです。また詳細が決まりましたらこちらで報告します。

宮城県教育委員会で研修会講師を担当します。

どうも。今井です。
2016年もどうぞよろしくお願いいたします。今年も色々お仕事の報告とか,イベントの話をここで書き散らかしていくこととなるかと思いますが,おつきあい頂ければ幸いです。

さて,2016年最初の大きな仕事は,宮城県教育委員会主催の学校図書館担当職員の研修会での講師です。なお,一般向けに公開されている物ではなく,自治体内部の職員向けの講習です。たぶん自治体主催の研修会担当はたぶん,生まれて初めて(!)です。嬉しい気持ち半分,下手なことはできない緊張の気持ち半分という所です。なお,内部向けのクローズな研修会ですが,情報そのものはブログに書いて良いとの許可をちゃんと得ておりますので,念のため。

期日は1月21日(木)の13:00〜16:00。東北歴史博物館での実施とのことです。大学の講義ですと2コマ分ということになりますが,既に資料は4コマ分ぐらいになっておりまして,さあ当日はどこをカットしようかという悩ましい状態です*1

お題は「学校図書館基本講座:学校図書館活用のために学べること,動けることー学校教育が学校図書館とつながるためにー」としています。学校図書館の現在のレビューと学校教育(教育課程)の話で,基本的と思われる前提のお話をあれこれして参ります。レジュメの章立ては今のところ,下記の通りになっています。

第1章:講義を始める前に
第2章:学校図書館に関する政策動向
第3章:「学校教育」に関する教育課程や学校教育の動向
第4章:「つながる」ために必要な要素について

なお研修用にちょっとした企みを考えております。ただ,ネタばらしをすると面白くないと思いますので,これは当日来て頂いた方のお楽しみということにしておきたいと思います。

*1:実際には当日の会場の反応を見て,どこを優先するかはライブで調整します。